159: 1/3 2013/11/08(金) 11:39:17.66 ID:0o/a1Ncg
武勇伝なんだかDQN返しなんだかだけど。長いので分けます。 

中学の時のクラブの調理実習。過疎校なので、1〜3年で11名だった。 
3つの班に分けられた。作らされたのは「淡雪かん」…顧問教師の好物。 
「卵白が余って勿体ない」という理屈。
そういやその前日から当日にかけて、バニラアイスを作ったような記憶もある。 

私達の班は部長(私)、A(副部長)、B(書記・会計)と
部活動内役持ちが固められた。他はおとなしい子や下級生メイン、 
リーダー役は私達の同級生のC(優しい)やD(この子も優しい)。 
私とAとBは気が強くて顧問の言うことに納得がいかないと
とことこん反論するタイプだった。厨二病かもしれない。


そして淡雪かん作り。といっても作り方は皆知らず、調べてもない。
その日の朝にいきなり顧問が言い出したことだから。
顧問としては以前から「お菓子作りをして卵白が大量に余る時」を待ってたみたい。
卵白だけの目玉焼き?作って皆で食べるのも楽しみだったのに。
黒板に書かれた手順通りに作業を進めるも、
「卵白を角が立つまで泡立てる」にシにそうになるうちの班。
体力がない・運動が苦手でこのクラブを選んだ連中揃いなんで、
交代でやっててもキツい。何故か量も多かったし。

その時、Dが「部長、これ使って。私達はもう終わったから」と渡してくれたのは、
下級生達に先に使わせていた電動ハンドミキサー。
創部間もない弱小クラブだったから、皆で少しずつお金出して器具を揃えた。
電動ミキサーは予算の都合で1個しかなくて、
C指導の下級生メイン班が最初に使い、
その後でD達のおとなしい子班が使って、最後に私達のとこに来た。
これは事前に使う順番をそう決めてた。
そこでいきなり顧問が私の手からミキサーを取り上げ、「あなた達は人力でやりなさい」

160: 2/3 2013/11/08(金) 11:40:03.75 ID:0o/a1Ncg
「はあ?」となる私達。「どうしてですか」と聞いたら、
「ミキサーを洗ったら水分が付くから綺麗に泡立たない。
あなた達の為を思って言ってるのよ」ときた。

CからDに渡す時はスルーしてたのに?
AとBが「多少不出来でもいい」
「ミキサー寄越せ」と頑張ってくれたけど、顧問はダメの一点張り。
時間も勿体ないし、C達が心配そうにしてたから、人力でやった。
が、その後「別に私達が食べたいわけでもないしな」と意欲減退、適当に作った。
お菓子作りは分量大切なのに、何か一気にやる気なくなってた。

出来上がったら、C・D班のは綺麗にできてました。
私達の班は見事に分離していました。
顧問とのやり取り中、3人で対峙した為、
一定時間以上メレンゲもどきを放置した為だろう。普段なら失敗したら
「頑張ったのにね」と慰め合うけど、その時は悔しくもなかった。

その後、顧問が先生達を調理室に呼び、淡雪かんを試食してもらうことに。
そもそも私もAもBも「寒天」は苦手。羊羹食えないタイプだから別にいい。
先生達(担任や教科で教えてもらっている先生達)は、
「あらあら、もらっていいの?」「淡雪かんかー」と喜んでくれた。
顧問は「CさんやDさんの班は綺麗に出来たんですけどね。
肝心の部長さん達の班が分離しちゃってー。ああ、X先生、見てやって下さい、
ほら、きれーいに分離してるでしょ。分離しちゃうと不味いんですよ、
先生方に食べさせるわけにはいかないわあ」とpgrってくれた。

動揺するX先生(接点なしの新しく赴任してきた教師)。
私達三人の気の強さを知る担任達は沈黙。
ブチっと切れた私に、AとBが「行ってこい」とばかりにジェスチャー。
調理室から「失礼しましたー」と小声で挨拶、走り出す私。
その後も顧問は「CとD達のいい子っぷり」
「私達役職持ち組の気の強さを持て余している」を熱弁ふるってたそうだ。
先に淡雪かん食ってりゃいいのに。

161: 3/3 2013/11/08(金) 11:41:44.07 ID:0o/a1Ncg
放送室に駆け込んで、そこにいた放送部長の友人に操作してもらって
全校一斉放送で「料理研究部です。突然の放送すみません。
皆でお小遣いをやりくりして集めた部費で購入した電動ミキサーを、
顧問のZ先生によって、部長・副部長・書記は使わせてもらえませんでした。
結果、本日作成した淡雪かんは、Z先生曰く、きれーいに分離しました。
たぶん味もマズいです。分離した淡雪かん、綺麗な淡雪かんを見比べたい方は
調理室までお越し下さい」と放送。
放送部長もうちの顧問を嫌ってたので爆笑された。

この後は、私は見ていないので伝聞。
部活動で残っていた生徒達・各部活顧問達が興味津々で集まってくる。
調理室には入りきらず、窓の外から眺める見物客。
彼らに見えるように
「電動ミキサーは、放送の通り使わせてもらえませんでした。
水分が残っていたらメレンゲが上手くいかないそうです。
私達の淡雪かんは失敗作、分離した出来損ないです。
先生方に食べさせるわけにはいかないそうですが、
私達も寒天は苦手なので食べられませんので、こうしまーす」とAが大声で演説。
Bが給湯器から出したお湯をやかんに入れ、盛りつけられた分離淡雪かんの上に注いだ。

「溶けますねー、分離してても綺麗に溶けますねー、はい溶けましたー、
寒天はお湯で溶けますが、淡雪かんも溶けるんですねー、 一つ賢くなりましたねー」と解説するA。
興奮して真っ赤になってる顧問を足止めするB(C達もさりげなくバリケードになってくれたらしい)


ごめん、長すぎた。あと一つ、後日談。

162: 4/3 2013/11/08(金) 11:42:33.84 ID:0o/a1Ncg
勿論、当日か翌日、校長室に呼ばれた。
「部費で買ったものを、納得のいく説明もなく使用させてもらえなかった」
「私達はメレンゲを作るのが下手。だから練習をと言うならわかる。
でも、失敗した作品を他の先生達の前で笑いものにされるのは傷ついた」
「食べ物を粗末にしたことは反省している。
元々、私達は淡雪かんを食べられないから、先生達に差し入れするのは構わない。
だがそれなら尚更、失敗しやすい方に誘導するのが教師とは思えない」
「卵白は焼いて食べるつもりだったのに、逆に勿体ない。
それと先生達に差し入れする気は全くなかったバニラアイスが殆ど消えている。
材料費は私達が出したものなのに、一口も食べられない子が出るとはどういうことだ、
材料費と手間だけかけさせて結果を盗むのが教師なのか」と反論。

バニラアイスをちゃっかり食ってた校長は
「Z先生、あれは生徒達からの差し入れではなかったのか」と方向転換。
担任の「もういいから帰りなさい」に「バニラアイス、返して下さいね」
「3リットルは作りましたからね」「休み時間のタイミング見ながら
凝固しないように混ぜるの、大変だったんですからね」
「誰がどうやって作ったかわからないバニラアイスなら食べませんから」と言い捨てて帰った。

結果は、部員全員がハーゲンダッツのギフトをゲットした。
更に電動ハンドミキサーをもう一台買ってもらった。

163: おさかなくわえた名無しさん 2013/11/08(金) 11:48:46.81 ID:X9zHahd2
z先生や、アイスを食べた先生からの謝罪はなし?

169: おさかなくわえた名無しさん 2013/11/08(金) 12:17:59.99 ID:0o/a1Ncg
>>163
Z先生には謝罪させた。
ハーゲンダッツギフトは先生方からのものだったので、
Z先生もお金は出してるが事の発端はZ先生なので。
「ごめんなさいとありがとうの言えない人間になるなと
校長先生はいつも言ってましたよね」で攻めた。

アイス食っちゃった先生達は、単純に
「私達からの差し入れ」だと信じていたらしい。嘘か本当かは確認できないが、
「中学生の小遣いで、手作りバニラアイス3リットルを
教師に差し入れするわけねーだろ」と思ったのでそのまま言った。
「常識知らずですまなかった」と言われた。

週末の定例全校集会で議題に挙がり(生徒会長と副会長達が野次馬の中にいた)、
そこでZ先生は各学年の代表から
フルボッコ食らってたし、部活の顧問から外れたので、それで終わりにした。

171: おさかなくわえた名無しさん 2013/11/08(金) 13:06:53.09 ID:zor81r9m
てか、生徒から差し入れ貰って挨拶なしな時点で、人としてどうよ、と思うな。
部活の時間帯は分かってるんだから、部室にちょっと顔出して
「こないだのアイス美味しかったよ、ありがとう」くらい言えるだろw

172: おさかなくわえた名無しさん 2013/11/08(金) 13:40:28.03 ID:0o/a1Ncg
ごめん、思い出しながら書いたから時系列わかりにくすぎる

10日放課後〜11日朝にかけてバニラアイス作る
→11日の朝、突然「今日の部活は淡雪かん作る」と言われる
※この時点ではバニラアイスはまだあった(私が最後の確認に冷凍庫見に行った)
11日放課後、淡雪かん作りの騒動で>>159、この後、バニラアイスが殆どなくなっていることに気づく
12日朝、担任に「アイスありがとう」と「昨日の騒動は〜」と説明され、校長室に呼ばれる

こんな感じだったと思う
私達が淡雪かん作り始める前の、11日の授業中にZ先生が他教師達に配ったらしい

174: おさかなくわえた名無しさん 2013/11/08(金) 14:23:28.42 ID:N7VfWb1I
淡雪かんを知らなかったからggった
美味しそうなお菓子だね




引用元: 胸がスーッとする武勇伝を聞かせて下さい!(120)