608: 名無しさん@おーぷん 21/03/15(月)11:52:03 ID:PO.yi.L1
年月が経って特定される恐れがなくなったから書く。
目の前でお隣さんが刺されるのを見たのが人生最大の衝撃だった。

お隣さんはご夫婦、高校生と小学生の娘さん、中学生の息子さんの五人家族。
私が買い物帰りで、車庫に車を停めて出ると同時に、お隣さんの奥さんと下の娘さんが家から出てきた。



こんにちはって言おうとしたら物陰(今でもどこにいたのか正確に思いだせない)からススっと男が出て来て
奥さんの背中にドンっとぶつかった。
最初は単にぶつかったのかと思って「なんであんな動きでぶつかるの?変な人」と思っていたら
奥さんがその場にヘナヘナっと倒れた。
下の娘さんが「ヒーッ」みたいな声を上げて、それを聞いてようやく「あ、変だ」と気づいた。
そしたらぶつかってきた男が刃物持ってて、刃の部分が真っ赤だった。
そっからの記憶もあまりないんだが、気づいたら自分の車の中に下の娘さんと一緒にいた。
たぶん咄嗟に娘さんの手を引っぱって車の中に走りこんで、鍵かけて閉じこもったんだと思う。
通報もたぶん私が携帯(その頃はPHSだった)でしたんだと思う。
救急車と警察が来て、救急隊員の人に窓をコンコンされてやっと外に出た。
刺された奥さんの介抱なんてその瞬間まで思いつきもしなくて、降りてから「うわー何てことを!」と思った。
でも後日謝ったら逆に「娘を連れて逃げてくれてありがとうございました」ってお礼言われた。

奥さんは刺されて重傷だったけど命に別状はなかった。
そんで犯人は誰かと言うと、高校生の娘さんのストーカーだった。面識ゼロだったそうだ。
なぜ母親であるお隣さんを刺したかというと
「家族がいなくなれば自分を頼ってくると思った」という支離滅裂な理由だった。
まだ父親がいるし、なんで母親が死んだら見ず知らずのあんたを頼るのさ…。
その上なぜかテレビに「娘の元交際相手」と報道され、抗議してのちに訂正されたがオマケみたいに「〜は誤りでした。お詫びいたします」と言われただけだった。
お隣さんはその後すぐ引っ越してしまい、私も今は別の県に住んでいるけど
あんな災厄にみまわれたんだから今は幸福でいてほしいと思う。



引用元: 今まで生きてきて凄く衝撃的だった体験 その28