950: 1 2009/09/14(月) 21:01:35 ID:k7ebSJDb0
飯の話で被ったけど投下します
大分長くなった
修羅場じゃねぇってのは簡便してほしい
命の危機を感じたもんで

俺 社会人
彼女 大学生
友 学生時代からの友人



彼女と知り合ったのは大学時代。
俺の2個下の彼女がサークルに来て、程なくして付き合うことになった。
俺は一人暮らしで彼女は実家通い
時折、弁当を持ってきてくれたりと色々世話好きで家の掃除とかもしてくれてた。
大学を卒業しても彼女との関係は変わらずに続いてた。
将来を見越して、同棲をしようかと言う話になって両親へ挨拶をして彼女が俺の家に来る形で同棲が始まった。
そこから地獄みたいな生活だった。

951: 2 2009/09/14(月) 21:02:40 ID:k7ebSJDb0
初めは変わった様子もなく、今まで通りの生活だったけど、次第に彼女の本性らしき物が出始めた。
次第に溢れかえる物。食べ終わった後の弁当などのゴミ。溜りに溜まった洗濯物。
食事もどんどんおかしくなっていった。
俺が帰ると食事の用意がされていたのが、段々なくなり、最終的にはコンビニの弁当や店屋物になった。
金銭的にきつい時は俺が作る。
同棲前と明らかに変わった彼女に詰め寄る形で話をしたが、ごめん、気をつけるで話が終わってしまった。
気をつけるならと納得して次の日帰るととんでもないものが食卓に並んでた。

952: 3 2009/09/14(月) 21:03:53 ID:k7ebSJDb0
玄関前から不快感しか感じさせない異臭がどこかから垂れ流されていたが、玄関を開けて異臭の元が俺の家だと気がついた。
何かあったのかとすぐに部屋に行くと、それは晩御飯として食卓に鎮座してた。
何故か本来白いはずなのに黄色い米。
魚のぶつ切りが浮くお椀に注がれた味噌汁らしきもの。
一見すると野菜炒めと見えるが何故か緑のゲル状の物に浮く野菜達。
トンカチで叩いたのではないかとすら思うほど無残な形に変形したキャベツ。
このどれもが全て異臭を放っていた。
例え様のない悪臭だった。
気を失いそうになるのを抑えて彼女に聞いてみると、疲れて帰ってくる俺のために作ったスペシャルメニューだそうだ。
簡便してほしかった。
心底許してくれと懇願したかった。

953: 4 2009/09/14(月) 21:05:09 ID:k7ebSJDb0
折角彼女が作ったのだからと箸をつけてはみたものの、あまりの異臭でとても食べる気にはならない。
目の前の彼女は自分で作った物を食べずにニコニコと俺を見る。
俺「お前食わんの?」
彼女「俺が帰る前に食べたから大丈夫」
これを食ったのかと思うととても信じられないが、食ったと言うなら俺も食わざるを得なかった。
一口口に入れて口の中一杯に広がる青臭さや生臭さ。
とてもじゃないが食えた代物じゃなかった。
適当な理由をつけてその日は食わずに寝る事にした。
何かの間違いだろうと思ったら次の日も物凄い物が食卓に鎮座してた。
相変わらず黄色い米。
根こそぎ身が削られた魚の骨。
ぶつ切りの大根を入れただけの味噌汁らしきもの。
オレンジ色のスープ状の物。
我慢が出来なくなった俺は彼女に問い詰めた。

956: 5 2009/09/14(月) 21:06:35 ID:k7ebSJDb0
俺「これは?」
彼女「ご飯だよ。俺のために作ったの。」
俺「何故黄色い。」
彼女「疲れてるだろうからオロナミンCで炊いたの。疲れも吹き飛ぶよ。」
俺「何故魚の骨なんだ。身はどうした。」
彼女「安かったよ。まだ食べられるところがあるみたい。」
俺「このオレンジ色の物は何だ?」
彼女「カボチャの煮物だよ。硬かったから少しずつ削ったの。」
俺「こんな物が食えるか!ヴォケ!人が食える物を作れ!」
彼女「酷い!一生懸命作ったのに!俺が疲れてると思ったから栄養一杯取れるように頑張ったのに!」
俺「知るか!捨てろ!臭いだけで気が遠くなる!」
言うが早いか彼女がプリプリ怒って外に飛び出した。

念の為にと彼女の実家に連絡して彼女が来たら教えてくださいと伝えた。
もちろん想像を絶する料理の数々も伝えておいた。
幾らなんでもそんなものとか言ってたけど、事実ですと伝えて電話を切った。
疲れて動く気もなかったから放置して脱力してると友からの電話が鳴った。
何故か怒ってる。

959: 6 2009/09/14(月) 21:10:53 ID:k7ebSJDb0
友「彼女が心を込めて作った料理を貶すだけ貶して箸すらつけないとは、お前は鬼か」
俺「疲れて帰ってきた俺に人外のフルコースを見舞う彼女は鬼か」
友「お前は彼女の愛を何だと思ってる」
俺「愛よりも飯をくれ」
友「今日は俺が彼女を送っていくから、お前は彼女の作った料理を平らげろ。それが彼女の愛に応えるって事だ。」

翌日、仕事が終わって家に帰ると友と彼女がいた。
俺はこれ以上ゲテモノ料理には付き合いきれないと別れを切り出した。
彼女と友激怒。
曰く、愛情を込めて作った料理をゲテモノとは何事か。
曰く、お前の彼女への愛はそんなものか。
曰く、一生懸命作ったのに酷い。
曰く、私の愛を受け止めてくれないのね。
とりあえず続けられないからと別れを告げるとプリプリ怒って
友「お前には任せられない。彼女を愛してるのは俺だけだ」
彼女「俺は冷たい。友君と付き合うからもういい。」
そう言って荷物をまとめて出て行った。

961: 7 2009/09/14(月) 21:12:14 ID:k7ebSJDb0
後日、俺は新しい彼女出来て、婚約を済ませた。
友は彼女と付き合い続けて、あの日から程なくして結婚。
久々に友に会う機会があったので、飯に誘って話を聞いてみた。
涙目になりながら話す内容は散々なものだったが、同情も出来なかった。
俺「お前の彼女への愛は本物なんだろ?受け止めてやれよ。」
そう言って会計を済ませて帰った。
今の彼女は飯が美味い。
食は大事だと思った出来事だった。

971: 恋人は名無しさん 2009/09/14(月) 21:16:49 ID:GDWqJIs20
友の話す散々な内容というのを詳しく

973: 恋人は名無しさん 2009/09/14(月) 21:22:17 ID:k7ebSJDb0
一応、別れる時に聞いた話では
黄色い米=オロナミン
野菜炒めの緑のゲル=ほうれん草をミキサーにかけて野菜炒めに投入後にとろみを付けるので片栗粉
魚のぶつ切り味噌汁=鯖の水煮を汁ごと入れて簡単味噌汁完成
キャベツ=おしんこを作ろうとしてシナっとしないから包丁で殴打
塩分取りすぎはダメって事でほぼ素材の味のみ

978: 恋人は名無しさん 2009/09/14(月) 21:27:38 ID:k7ebSJDb0
友の愚痴は
掃除は全くしない
洗濯は週1~2回程度
飯が劇的に不味い
・緑色のクリームシチュー
・肝を取らないイカが足だけ切断されて丸ごと投入されたカレー
・全く火が通ってない肉じゃが
・炒めすぎて炭化した野菜達
などなど

俺の家が綺麗だったのは聞いてないから分からんが、おそらくは彼女の母がやったものだと思われる
飯も実家から持ってきたんじゃないかと思う

引用元: ◇修羅場◇part82