378: おさかなくわえた名無しさん 2008/06/04(水) 18:33:10 ID:LHAVzjwE
大学生に入ったばかりの頃、大学の近くのコンビニでバイトしてた。
雨が降ってきそうだったのでビニール傘を出してるときに客が来た。
作業中だったらしゃがんだままいらっしゃいませって言っても良いのに
何故か慌てて立ち上がろうとしたら入ってきた初老の男性のコカンに私の頭が……。
「ごっ、すみ、申し訳なりまふ…申し、もうしがけもうしらけ」
ごめんなさいと言おうする
→あれ、すみませんだっけ
→いや申し訳ありませんだろ
と巡る思考と回らない舌。

頭をぶつけたところに触れようとするも、
男の人のコカンに触るのはアウトだろと思い
あわあわと客のコカンに触れるか触れないか辺りで手を彷徨わせてた。
「落ち着きなさい、私は大丈夫だから」
その方はぽんぽんと私の肩を叩いて、
何事もなかったかのように買い物して帰っていった。


そのふた月ほど後、学食でうどんセットを購入して
あいてる席を探していたら席を立とうとした人の椅子に
足を引っ掛けてこけた。私の手から離れるトレー。
飛ぶうどん。飛ぶ沢庵。飛ぶ白飯。飛ぶお茶。
綺麗な放物線を描いて誰かの肩にうどんがかかった。
うどんまみれになった男性が振り返った。
見覚えのある顔。真っ白になる頭の中。
そうコンビニのときの方と再会。



続く
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